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更新日:2018.11.26 / 掲載日:2005.04.01

ホンダ エアウェイブ 中古車購入チェックポイント

  • ホンダ エアウェイブ 中古車購入チェックポイント

    ホンダ エアウェイブ

    参考車両:エアウェイブ L スカイルーフ
    初度登録:2006年4月

  • ホンダ エアウェイブ

■全体のチェックポイント

ファミリーカーとして使われていることが多く、不慣れな運転で車体に傷や凹みを付けていることもある。そのような車両は、外観の見栄えだけでなく、損傷の程度や衝撃の波及なども調べよう。また、ワゴン系の車種は、後部車体まわりをしっかりチェックすることが、目利きの基本。修理跡には特に注意しよう。整備状態はもちろん、装備機器類の作動も確認しよ

  • 1.全体の様子を観察する

    ホンダ エアウェイブ(全体の様子を観察する)

  • 1.全体の様子を観察する

    やや離れた位置から、外観の雰囲気を見てみよう。パネルの隙間(立て付け)、塗装面の光沢や色むら、車両の傾きなど、全体から違和感のある部分がないかをチェック。前面はバンパー/グリル/ヘッドライト/ボンネット、後面もバンパー/リアゲート/コンビネーションランプ(リアランプ)、それぞれの横線が揃っているか、確認しよう。その後、左右ライトのバランスを見て、どちらかが新しく感じたら、その側が補修されている可能性がある。

  • 2.角度を変えながら見る

    ホンダ エアウェイブ(角度を変えながら見る)

  • 2.角度を変えながら見る

    車体の表面は、斜め方向から透かして見るようにしよう。見落としがちな広くて浅い凹みや、波跡(しわが波打っているように見える)なども見つけやすい。パネルにしわが寄っているのは、衝撃を受けたか板金修理跡と判断するのが妥当な見方だ。
    塗装の色艶が違っていたり、表面が荒れている部分があれば、補修しているか、あるいは板金修理している可能性もある。

3.隙間の幅と色を見る

各車体部品の隙間がそれぞれ均等の幅になっているか、立て付けを見てみよう。
例えば前部では、フェンダーを中心に、バンパー、ヘッドライト、ボンネット、ピラー(フロントガラス左右の柱部分)、ドアなどが隣合わせになっている。
隙間が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
バンパーなどは押されてずれることもあるが、立て付けが狂っていれば、原因を調べる必要がある。車両前部は、部品交換による修理が多いので、取り付けネジや接合部の状態を確かめよう。
また、隙間を境に隣り合う外板パネルの色調も比べてみよう。色合いが異なっていれば、補修あるいは板金修理、交換なども考えられる。

  • ホンダ エアウェイブ(隙間の幅と色を見る)

  • ホンダ エアウェイブ(隙間の幅と色を見る)

  • 4.鉄板部分をチェック

    ホンダ エアウェイブ(鉄板部分をチェック)

  • 4.鉄板部分をチェック

    インナーパネル(エンジンルーム内側の鉄板)をチェックしよう。
    不自然な塗装や溶接、シーラーの異常など、修理した痕跡があれば、車体内部にまで及ぶ大きな衝撃を受けて修理している。
    部品やネジなどに塗装の飛沫が付着していたら、周辺を詳しく調べてみよう。
    また、ラジエターコアサポート(エンジンルームのいちばん前で車体の左右に繋がっている鉄板)にも注意。車体前部の損傷では、修正あるいは交換する確率が高い。インナーパネルとの接続部分をはじめ、周辺部品を脱着した形跡がないかも探ってみよう。

5.整備状態を点検する

ゴムホースやベルトの劣化など、消耗部品を中心にエンジンと周辺の部品をチェック。
できれば、冷却水やオイルの量および汚れ、ブレーキ、パワーステアリング、ウォシャー液量なども点検したい。エンジンオイルのにじみや汚れなど、オイル漏れの兆候にも注意しよう。
周囲と比べて新しく見える部品は、交換していることが疑える。点検整備記録も調べてみよう。

  • 6.フェンダーの状態から推察

    ホンダ エアウェイブ(フェンダーの状態から推察)

  • 6.フェンダーの状態から推察

    固定しているネジをチェックしよう。脱着した形跡があれば、フェンダーを交換している可能性がある。
    フェンダーを修理しても、きれいに直していれば事故車(修復歴車)の扱いにはならないが、交換している場合は、車体内部や周辺の部位にダメージが及んでいないか、詳しく調べる必要がある。
    ステー(支え金具)に曲がりや歪みはないか、修理や交換跡がないかもチェックしよう。

7.ドアの交換を調べる

車体側面に大きな損傷を受けると、ドアを交換してしまうことも多い。ヒンジ(支えている金具)の固定ネジをチェック。傷が付いていれば、脱着していると考えられる。前後左右のドアを比べてみよう。
ただし、新車の組み立て時や、ドアの立て付けを調整するためにネジを回すこともあるので、ネジを脱着したように見えても、必ずしもドアを交換しているとはいえない。

  • ホンダ エアウェイブ(ドアの交換を調べる)

  • ホンダ エアウェイブ(ドアの交換を調べる)

  • 8.補修や修理のヒント

    ホンダ エアウェイブ(補修や修理のヒント)

  • 8.補修や修理のヒント

    リアドアを開けて、開口部のフェンダー側の様子を見てみよう。マスキング跡を見つけたら、塗装している証拠なので、リアフェンダー部を補修、あるいは板金修理していると判断できる。
    アーチ(タイヤが収まっているフェンダーの縁)部分に修理跡はないか、タイヤハウス内(フェンダーの内側)に塗装の飛沫が付着していないかも調べよう。

  • 9.リアゲートをチェック

    ホンダ エアウェイブ(リアゲートをチェック)

  • 9.リアゲートをチェック

    閉まっている時の状態を見て、全体に隙間(立て付け)が狂っていれば、ゲートのずれか、あるいは車体の歪みかを疑ってみる。
    右左を比べて、片側だけ、あるいは部分的に隙間が違っている場合は、その部分を修理していると判断できる。
    また、開閉してみて、しっかり閉まらない場合は、ずれているか、車体の歪みも考えられる。

  • 10.取り付け状態が鍵

    ホンダ エアウェイブ(取り付け状態が鍵)

  • 10.取り付け状態が鍵

    リアゲートは、外観の傷や凹みだけでなく、内側に修理跡などはないか、チェック。
    ガラスやリアランプなど、組み付けている部品を交換していないかも探ってみよう。
    後部に大きなダメージを受けると、リアゲートを交換することもある。その際は支えているアームの固定ネジを脱着するので、ネジの状態も調べよう。

  • 11.関連部分も調べる

    ホンダ エアウェイブ(関連部分も調べる)

  • 11.関連部分も調べる

    リアゲートを開けて開口部を見ると、左右両側共に鉄板が横から回り込んで溶接されている部分がある。
    接合部の溶接、シーラー、塗装の状態などから、修理跡はないか、チェックしよう。
    特にスポット溶接に注意しよう。スポットの数や位置を左右比べてみると、異常が判断できる。
    後部は、左右リアフェンダーがフロアパネルと溶接されて、車体の構造部分となっている。また、リアフェンダーは、キャビン(室内部)、ピラー、ルーフなどとも接続している。
    後部から受けた衝撃がルーフの前部にまで波及することもあるので、修理箇所を見つけた場合は、関連する部分も詳しく調べる必要がある。

  • ホンダ エアウェイブ(関連部分も調べる)

  • ホンダ エアウェイブ(関連部分も調べる)

  • 12.ヒントが隠れている

    ホンダ エアウェイブ(ヒントが隠れている)

  • 12.ヒントが隠れている

    ラゲッジスペース下のスペアタイヤハウス内も見てみよう。
    凹み、波打ち、板金/交換修理跡、サイレンサーパッド(床部や車体内部に貼っているシート状の防音/防振/断熱材)をチェック。異常があれば、車体後部を修理している可能性がある。
    錆、泥の付着、水溜まり跡は、原因を突きとめる必要がある。塗装している形跡は、錆などの塗装修理か、板金や交換修理によるものなのか、周辺の状態まで詳しく調べて判断する。

  • 13.床下も調べる

    ホンダ エアウェイブ(床下も調べる)

  • 13.床下も調べる

    鉄板部の部分的な変形や凹み、支え金具類に歪みなどはないか、修理跡はないか、床下を覗いてみよう。
    外観はきれいに修理しても、走行に影響がない見えない部分は補修や部品交換といった修理をしないことがある。マフラーなどの床下の部品類に傷や凹み、交換した形跡がないかも探ってみよう。擦り傷(錆の原因となる)にも注意しよう。

  • 14.エンジンをかけてみる

    ホンダ エアウェイブ(エンジンをかけてみる)

  • 14.エンジンをかけてみる

    キーを捻って、スターターモーターが勢いよく回らなかったり、容易に始動しない場合は、バッテリーが弱っていたり、エンジンの調整が必要かもしれない。
    回転中に異音が聞こえたり、大きな振動が出ているようなら、トラブルを抱えている可能性がある。また、実際に走ってみるのが望ましいが、エンジンが暖まってからアクセルペダルを軽く煽って、スムーズに回転が上下するかどうかも試してみよう。

15.トラブルを察知する

PからDへ、NからRへなど、エンジンをかけて各ポジションにセレクトレバーを操作して、引っかかりやゆるみ(ぐらつき)などはないか、動きを確かめよう。
できれば試走して、異音が発生していないか、アクセルを踏んで走り出す時や加速する時のタイミングが異常に長いなどの症状がないか、探ってみよう。
参考車両には、「7スピードモード」が付いていて、メインスイッチを押すと、「自動無段変速」「7速オートシフト」「7速マニュアルシフト」に切り替わる。7速マニュアルでは、パドルシフト(ハンドルの裏にあり、左がシフトダウン、右はシフトアップ)の操作に合わせてシフトインジケーターに数字が表示される。それらの作動具合も確かめたい。

  • ホンダ エアウェイブ(トラブルを察知する)

  • ホンダ エアウェイブ(トラブルを察知する)

  • 16.装備機器類も操作する

    ホンダ エアウェイブ(装備機器類も操作する)

  • 16.装備機器類も操作する

    ヘッドライトやテールランプ、ウインカーなどの灯火類をはじめ、電動格納式ドアミラー、キーレスエントリー、エアコンやオーディオなどの電装機器や電動機構などは、スイッチを入れて作動を確認しよう。
    調整機構を備えているものは、電源を入れるだけでなく、正常に機能しているかを操作して確かめる。ウインドウの開閉や室内ランプの点灯(ドアの開閉と連動)なども見落とさないこと。
    参考車両にはメーカーオプションのHDDインターナビシステム(7インチワイドディスプレイ、TV/AM/FMチューナー付DVD/CDプレーヤー、オーディオリモートコントロール&音声認識スイッチなど)が装着されている。操作してみることはもちろん、付属部品や取扱説明書が揃っていることも確認しよう。

  • 17.使い方も車両の情報

    ホンダ エアウェイブ(使い方も車両の情報)

  • 17.使い方も車両の情報

    インテリアは、リアシートまわりからラゲッジスペースまで、後部も見落としなくチェック。
    子供を乗せていると、染みや汚れが付いていることがある。犬の毛などが落ちている場合は、臭いにも注意しよう。また、ラゲッジスペースに傷が多いと、頻繁に荷物を出し入れしている。
    インテリアの様子を探って、どのように使われていたか、推察することでも、車両の状態を知る手がかりになる。

  • 18.タイヤを点検

    ホンダ エアウェイブ(タイヤを点検)

  • 18.タイヤを点検

    タイヤは、減り具合(残り溝の深さ)だけでなく、減り方(摩耗状態)も見てみよう。
    接地面の一部だけ異常に減っている片減り(偏摩耗)を見つけたら、アライメント(タイヤの取り付け角度)が狂っているだけなのか、あるいは衝撃を受けたダメージなどで車体が歪んでしまった(特にサスペンション取り付け部の変形)のか、確かめる必要がある。

■書類を確かめる

  • ホンダ エアウェイブ(書類を確かめる)

    車両の取扱説明書だけでなく、付属装備品などの説明書も備えているか、確かめよう。
    記録簿(点検整備記録)は、車両のチェックには欠かせない。点検や消耗部品交換などの実施時期と走行距離を確かめよう。
    整備内容を把握しておくと、車両各部の状態を探る参考になる。点検整備以外の部品交換や修理には、特に注意して、処理や経緯まで記録の詳細を調べよう。

  • ホンダ エアウェイブ(書類を確かめる)

車両チェックの勘どころ

塗装
●部分的に色調や艶が違う場合には、周辺の状態もチェック。
●タイヤハウス(フェンダーのタイヤを覆っている部分)内に外装塗料が付着しているとか、メッキやゴム部品などに塗料の飛沫が付いているなどの場合も、周辺を詳しく確かめる必要がある。
●ドアの開口部などにマスキング(塗装スプレーが他の部分に広がらないようにするカバーを留める粘着テープを貼る)跡が残っていることがある。塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があれば、何らかの理由で塗装していることがわかる。

取り付けネジ
●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体まわりの部品を交換する時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれているのは、ネジを回している証拠だ。
●普通はネジの頭は塗装されているので、傷は比較的容易に確認できる。無塗装の場合は判断しにくいので、車体の左右を見比べるといい。

溶接とシーラー
●車体を構成する部品が溶接で固定されている部分は、シーラー(接合部の隙間を埋める充填材)が塗布されている。修理や交換で再溶接すると塗り直すので、不自然になっている。
●疑わしい場合は、爪で押してみよう。表面が硬くても内部が柔らかい(プチッと表面が割れる)ようなら、修理後に新しいシーラーを盛っている。
●シーラーは、盛り上がっていたり、窪んでいたり、横方向にヒダがあるなど、鉄板の接合状態やシーラーを塗布する方法によって形状が違っている。不自然に見える部分を見つけたら、車体の左右同じ場所を見比べて判断しよう。
●車体各部はスポット溶接されている(鉄板の接合部に小さな丸い窪みが並んでいる)部位も多いが、修理工場でスポットを打ち直している場合は、直径が5mm以下(新車時は5mm以上が普通)、窪みが深い、2度打ちしたずれなど、新車組み立て時の状態とは異なる特徴がある。
●電気スポット溶接の電極が入らない奥まった部分などは、炭酸ガスアーク溶接に代えることがあるので、スポット溶接の窪みがなくなっていることもある。

立て付け
●外板パネルなどを修理すると、組み付ける際に誤差が出ることがあり、それは、隣り合うパネルの隙間(チリ)を見ればわかる。隙間の幅が均等になっていなければ、修理している可能性が高い。
●バンパーなどは、押されてずれることがある。たとえ修理していなくても、隙間が合っていなければ、なんらかのダメージを受けている。
●モール類(フェンダーからドアにかけて線状に繋がっている飾りなど)やプレスライン(外板が折れ曲がっている角の線)がずれていることからも、立て付けに異常があることがわかる。

■今回の車両のプロフィール

●2005年4月から販売されている、フィットをベースにした5ナンバーサイズのコンパクトワゴン。エンジンは1.5リッターで、駆動方式はFFと4WDがある。トランスミッションはCVTだが、「ホンダマルチマチックS」(Gに設定)と「ホンダマルチマチックS+7スピードモード」(Lに設定)がある。
ベーシックな「G」は、独立4眼メーター、マニュアルエアコン、14インチスチールホイールを装備。上級の「L」は、自発光式独立5眼メーター(イルミネーションコントロール付)、フルオートエアコン、パドルシフト付ステアリングホイール、クロームメッキインナードアハンドル、(ダブルステッチ仕上げ)シート、15インチアルミホイール(4WD車は14インチアルミ)などを備えている。
両グレードに、天井の大部分をガラス製にした「スカイルーフ」(固定式だが、日差しが強い時は3分割収納式の電動サンシェードで開口部の広さを調節できる)の設定。また、全車共通の電動格納式リモコンカラードドアミラーに対して、4WD車には浸水/ヒーテッドドアミラー+フロントドア撥水ガラスが組み込まれている。
参考車両には、オプションの「ディスチャージ(HID)ヘッドライト」+「Honda HDDインターナビシステム」がセット装着されている。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレード型式シフト駆動
GDBA-GJ1CVTFF
DBA-GJ2CVT4WD
G スカイルーフDBA-GJ1CVTFF
DBA-GJ2CVT4WD
LDBA-GJ1CVTFF
DBA-GJ2CVT4WD
L スカイルーフDBA-GJ1CVTFF
DBA-GJ2CVT4WD

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